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炭酸ジュース
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作詞 チルコチル |
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幼いあの日 母にねだって 買ってもらった炭酸ジュース
「体に悪いでしょ」いつもの言葉は聞こえない
いつも夢見てた 炭酸ジュース
嬉しくて 嬉しくて 早く飲みたくて
フタを開けた瞬間 泡がパチパチとんで 初めての世界
かんじんな味よりも 飲むだけで 大人になれたみたいで
それが 嬉しかった
そんなんじゃ大人になんか なれっこないのにね
ごくごく飲んで 半分減って やっと気づいた炭酸ジュース
胸が痛い ほんとに体に悪いのかなぁ
いつも夢見てた 炭酸ジュース
でも思ってたより 甘くはないみたい
フタから覗いてみて まだけっこう残ってて 嬉しかった
でもね 飲めば飲むほどに 胸が 苦しくなるから
もう いらないかも
そんなだから いつまでも大人になれないのにね
ねぇ いつかは
この酸っぱさも 甘さも 冷たさも
全部をおいしいと思えるようになるのかなぁ
いつになったら
全部ひとりで飲みきれるようになるのかなぁ・・・
いらないけど もったいないから 持って帰った炭酸ジュース
家に着くころには とっくにぬるくなっちゃってた
いつも夢見てた 炭酸ジュース
炭酸がぬけたら 不味くなっちゃった
フタを開けた瞬間に 感じたのは期待と憧れ
半分飲んで 味わったのは 甘さと切なさ
残りを流しに捨てて 残ったのは悲しみと未練
ああ これって似てる
そう気づいたのは もう少し先の話、
三度目の恋が 炭酸の泡のように
はじけて消えていった夏の話。
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