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恐怖の館 後編
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作詞 ●紫陽● |
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それでは、続きをお話しましょう。
どこまで話したか・・・・
あぁ、そうそう椅子までだったね。
それじゃあ、どうぞ・・・・
椅子に座ると
ビニールのシートがビッタリと 皮膚に張り付いてきました。
僕は 恐怖と不安でいっぱいでした。
喉はカラカラで 服は汗でジメっとしています。
どくん・・・・どくん・・・・どくん・・・・
ふと気付くと いつの間にか女の姿は消えていました。
しかし そのかわりに そこには年老いた皺だらけの男が
立っていました。 ジッとこちらを見つめています。
頬を熱の無い汗がつたいました。
コツ・・・コツ・・・コツ・・・・
老人は無言で 僕の方へ寄ってきます。
老人は僕の鼻先まで近づいてきました。
どくん!どくん!どくん!
僕は何とか動く 乾ききった唇を使い
絞るような声で 老人に聞きました。
「やっぱり抜くんですか・・・?」
「まぁ、君の虫歯は神経までたっしとるからなぁ」
「・・・・・・そうですか。注射も - 」
「あぁ、するよ。だって麻酔せんと痛いぞ?」
「・・・そうですか」
チュイィィィィィィイン・・・・・ ぎゃあああああああ・・・・・・
コレでおしまい。
怖いね。 怖いね。 あぁ怖い。
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