|
|
|
君のおかげ
|
作詞 FLOAT |
|
喧嘩するのがめんどくさいから僕はズボンに手を突っ込んだ。
口論をするのがめんどくさいから僕は口にチャックした。
歩くのがめんどくさいから僕はベンチに腰をかけるよ。
汚い言葉を聞きたくないから僕はヘッドホンで音楽を聴くよ。
世の中の汚いものを見るのが嫌だから僕はまぶたのシャッターを下ろすよ。
そうすればもう僕だけの世界。
別に夢を見たくて目を閉じてるんじゃない。ただ見たくないものが多いだけ。
別に音楽を聴きたいわけじゃない。ただ聞きたくないものが多いだけ。
別に話をするのは嫌いじゃない。ただ口論をしたくないだけ。
別に疲れたわけではない。ただ人にぶつかりたくないだけ。
手のひらは嫌いじゃない。ただ握り拳が嫌いなだけ。
僕もうは完全に外界とは離別した。
そう思っていた。
なぜか、下ろしたはずのシャッターから光が漏れてくるよ。
僕はなぜか知りたくてシャッターを少し開いた。
そこには笑う君がいた。
君の笑顔がもっと見たくて、シャッターを開けた。
君の笑い声が聞きたくなって、音楽をとめた。
君に近づきたくて、僕は腰をあげた。
君と話がしたくなって、僕はチャックを開けた。
君に触れたくて、僕はズボンから手を出した。
僕にすべてを与えたのは君。
僕のすべてを与えたいのは君。
|
|
|