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しいたけ
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作詞 無印 |
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奴は
突然現れる。
細い白っぽい体に、
妙にでっかい頭を
茶色く揺らしながら。
今日は
夕食の煮物に潜んでいた。
哀れにも
奴の頭には大きなバツ印が刻まれ、
胴体は
半分ほどに切り取られていた。
しかし
奴は私に戦いを挑む。
私は箸と言う名の剣で
奴の頭を突き刺した。
気をつけろ!
奴はきっと
まだ死んではいない。
奴はしぶとく、
グニュグニュしながら
必死に抵抗する。
そして
グニュグニュが
私の喉元から消えたとき、
私は
奴の死を悟る。
勇敢な戦士よ、
お前は
決して私には勝てないのだ。
次の日
奴は再び現れた。
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本作品の著作権は作詞者に帰属します。
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