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電信柱
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作詞 電信柱 |
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僕の真上を飛ぶ あの大きな白い鳥 何て名前なんだろう…?
向こうの電線にとまってるスズメ達 ホントの名前は何だろう
たぶん みんなに違う名前があるはずなんだ
向かいに並ぶ家達に 色んな名前が付いてる
だから…みんなにもあるはずなんだ きっと僕にも
毎朝 慌ただしく出かけるあの人 いっつも元気に走ってく 名前、何ていうのかな…
彼女を見つけてから毎日毎日探してる 彼女の事ばかり考えてる
僕の名前は電信柱 でもきっと僕だけの名前があるはずなんだ
お隣さんや あっちにちょっとだけ見えてる頭
知らない街の 見たこともない通りに並んでるのも みんな電柱
けど それじゃ困る みんな同じじゃ困るんだ
彼女の名前が知りたい 呼んでみたい 彼女に名前を教えたい
僕だけの特別な名前 呼ばれてみたい …話したい
でも無理 絶対に無理なんだ……
僕は電柱 話せないし 動くことも出来ない
同じ場所で いつも彼女を探してる 僕に出来る事は ただそれだけ
けど それじゃダメなんだ それじゃ困るんだ……
この頃 彼女に元気がない あんなに明るかったのに日に日に暗くなっていくんだ
それでも 僕は何も出来ない… 彼女の力になりたいのに……
…お願い 誰か僕を壊して 粉々にして下さい
石のように転がって 少しでも彼女に近づきたい そばに行きたい…
そう思っても どうにもならない 願いは叶わない…分かってるんだ
今まで どんなに彼女の事を想っても 振り向いてくれなかった
気づいてもらえなかった… だから…
だから 僕はどうすることも出来ないんだ………
苦しい…また苦しくなってきた… どうしてだろう…?
彼女が居ない時 僕はいっつも苦しくなってしまう……
だけど こんな気持ちじゃダメだ もうすぐ彼女が帰ってくる
僕が元気づけてあげるんだ 何も出来ないけど…それでもいい 僕は見守る
そして願うんだ いつもの彼女に戻りますようにって
きっと叶う… この願いだけは叶って下さい
今日は遅いな… まだ帰ってこない…
灯りに集まった虫達も どこかへ行ってしまった……
遠くで声がする… 彼女だ!
…隣にいる人は誰だろう? 知らない人と一緒だ
でも嬉しい… 僕こんな気持ち初めてだ 嬉しい すごく嬉しい
だって 彼女が笑ってるから
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