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季節・風
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作詞 水都 響 |
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いつものように時は流れ 今
“最期”(さいご)という名の 花が散る
ふと見上げる空は いつもよりまして
青く澄み渡っていたよ
今でもよみがえる 色鮮やかな 風
でも 通り過ぎていったものに
“帰路”(きろ)という名の道はない
ただ空高く 舞い上がるだけ
淡く 儚い花びらは
今また 地上に舞い堕ちることは ない
*思い出のパズル 拾い集め
心のトビラに 飾り 見る
あの場所の土を 再び
踏みしめようとも
そこには もう あの日のぬくもりはない
叶わない夢は 遠すぎて
今はもう 君はいない
現実という名の 今がつかめず
夕日の差し込む 一人の教室
大好きな場所なのに 何故か
今日は 涙だけが込み上げた
“一緒”という幸せに 気づいたときは もう
風と共に こぼれ落ちていった 砂
季節は巡り 風も変わる
求めるものは もう ひとつとして残らない
いくつ日々を重ねれば
安らぎの夜が くるのだろう
*目の前のトビラを 開け放てば
どんな未来(あした)があるのだろう
みんなで進んだ 一歩でさえ
一人では ただ 重く思う
あの頃の影を 求めても
もう あの頃には
還れない
散り逝くと知った 僕は
それでも花のように
強く根をはり 生きられたのか
色鮮やかな 日々を・・・
今年も また
指をすり抜けてゆく 季節風...
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