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紅の荊
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作詞 スズナ |
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甘い香り漂う
熟れた果実のように
闇に紛れた
純白の花弁
誘われるがまま
触れた刹那
指先に輝く
紅い真珠
その身に纏う
鋭利な棘は
誰を拒む
踏みしだいてやる
立ち直れないほどに
この手を取らないと言うのなら
美しく咲き誇った花
握り潰してやる
残るは
まだ 眠り深い蕾
瞳 伏せた刹那
眼下に広がる
紅い花々
輝く白は失われ
真紅の海が
月に照らされた
踏みしだいてやる
二度と戻れないほどに
拒んだ罪の重さを知れ
美しく咲き誇った花
握り潰してやる
欲しいのは
まだ 目覚めぬ蕾
淡く浮き上がる
満月
固く結ばれた口元に
微笑み
刻みつけよう
踏みしだいてやった
この血に濡れた荊
ほらね
今はもう
足元に跪いている
握り潰してやった
この血に濡れた花びら
ほらね
真っ赤に染まって綺麗だろ?
残るは
汚れを知らない蕾だけ
高貴な甘さ秘めて
もうじき目覚める
さぁ 狂気の世界へおいで
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