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悲しき英雄
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作詞 神代 舞 |
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英雄は旅立った
人々を救うために
準備はできていた
なのに心は沈んでいた
妹は泣いていた
「何故お兄ちゃん一人だけで行くの」と言って
自分は祭り上げられた英雄だから 仕方がないのだ、と
妹は泣いていた
振り返って一緒に逃げ出してしまいたかった
でも自分は「英雄」にされてしまった
縁のない人を助ける為の
人は助けに来なかった
それでも自分はわき目もふらず戦っていた
妹を泣かせて、英雄にもなれないなんて悲しすぎるから
妹は泣き続けた
「皆は兄を見捨てたのだ」と恨んだ
妹は英雄を恨んだ
「英雄に祭り上げられた兄を返して」と
兄はきっと絶望していた
妹を泣かせ 英雄にもなれなかった自分を
そしてきっと「英雄」に踊らされた自分を嘆いていた
人は助けに行かなかった
それは悲しい円舞曲
「英雄」という道具で若者を縛り、殺してしまった
英雄は死んだ
妹はわからない
英雄は悟っていた
私は 「悲しいのだ」と
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