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レーズン
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| 作詞 早坂 苗 |
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一人朝を待つ
流れるのは時ではなく涙
冷たい空気が張り付いた心を包む
『帰ってきてね』
どうして言えなかったの
乾いた唇を噛む度に
不安が煽りたてる
不吉なニュースの速報
同情や言葉は無意味
自分と重ねて涙
だけど私もう子供ではなくて
『アイシテホシイ』
言い方も言われ方も知ってる
想い出は褪せていく
そのくせ消えない
縛られるように
絞められるように
萎えていく
でも私まだ生きてるの
生きている
君に触れられぬ痛みを動力として
一人君を待つ
今は伸ばした髪さえ憎らしい
切ってしまう勇気すら無いのにね…
『帰ってほしい』
一度も言わなかったね
セットしたはずなのに
いつのまにかこんな時間だ
溜め息は白い煙となり
天に上りゆく
そして沈黙の殻にこびり付いていくんだ
『止（や）めればいい』
カンタンジャナイ カンタンジャナイ
青い灯火が揺れる
花弁は埃（ちり）となり
宙を舞うんだ
やがてボロボロと
崩れていく
だけど柔らかくなった殻ほど破れなくなる
そして鐘は鳴る
最後の…
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